シリーズ投稿: 事例

メルマガ限定コンテンツで読者に価値を提供する!スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」

メルマガ限定コンテンツで読者に価値を提供する!スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」

事例 • 2020.03.29

こんにちは。遠藤です。Benchmark Emailを利用しているユーザーの方に、お話を伺うインタビューシリーズです。今回お話を伺ったのは、スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」を運営する株式会社INITIALの松岡さんです。 INITIALのメール施策概要 メール配信を行っているサービス名:INITIAL 対象:スタートアップ企業に興味がある人 主な配信コンテンツと頻度: 資金調達の情報とINITIALでリリースしている記事のお知らせ(1回/週) >詳細へ移動(デザイン事例あり) 担当組織: メールマガジンの担当者:1人 運用と設計について: 効果測定の基準はオプトアウト数 >詳細へ移動 SNSにはないメルマガだけの価値を持たせる >詳細へ移動 メルマガ担当者は1人でも、1人だけで戦っているわけではない >詳細へ移動 件名やデザインはPDCAを回している >詳細へ移動 有料メルマガのリッチなコンテンツに影響を受けた >詳細へ移動 スタートアップ情報プラットフォーム「INITIAL」 [caption id=\"attachment_44281\" align=\"aligncenter\" width=\"1150\"] INITIALサービスページ[/caption]   INITIAL(イニシャル)は、データとストーリーからスタートアップの現在と未来を紐解く独自のコンテンツを提供している、スタートアップ情報プラットフォームです。元々は、entrepedia(アントレペディア)という名称でサービスを展開していたのですが、2019年11月に社名変更を行いました。 資金調達レポートやスタートアップ成長モデルなどを公表しているほか、法人版では収録数1万社超のスタートアップデータベースを提供しています。現在は、事業会社、VC、金融機関などを中心に、300社以上の導入実績があります。 メールマガジンのユーザー層 INITIALのサービスページに設置しているメルマガ登録フォームからご登録いただけます。購読をしてくださっている方々は、スタートアップ企業の情報への興味が強い方なので、セグメントは分けずに、満遍なく情報を配信しています。 配信コンテンツ 資金調達の情報とINITIALでリリースしている記事のお知らせ [caption id=\"attachment_44282\" align=\"aligncenter\" width=\"1390\"] 全体を見る[/caption] 配信頻度:週に1回 配信時間:水曜日の午前中 内容:メルマガ限定情報と、注目記事のサマリー 掲載要素はふたつあり、ひとつはメルマガ限定情報です。 過去1週間における大型資金調達の一覧と、興味深い事業提携のお知らせをしています。メルマガ限定掲載として、紹介企業の社長にコメントをいただくこともあります。 ふたつめは、ウェブサイトで発信している注目記事のサマリーです。 メルマガ用に記事の概要を書き下ろしており、「サイトまで訪れなくても、おおよその内容が分かる」というメリットがあります。 INITIALでは、1週間に2〜3本の記事配信がされますが、メルマガで紹介するものは、そのうちの1本に絞り内容を濃くしています。 メルマガは「INITIAL」のファンになっていただくための、きっかけ作りだと思っています。 私たちのコンテンツに日々触れてもらうことで、メルマガを購読するメリットを読者の方々に提供するようにしています。 運用と設計について メールマガジンでみているのはオプトアウトの数 ━メールマガジンの効果測定では、どんな数字をみていますか? どれくらいのお客さまに継続購読をしていただいているかを最重視し、効果計測では「オプトアウト数」を見ています。 本体ページへの遷移率やクリック率も見ているのですが、オプトアウトの数をどれだけ減らしていけるかというところが一番ですね。法人向けプランがあるとご紹介しましたが、契約の獲得よりも、スタートアップ企業に興味を持っていただくことを目標にしています。お客様に使い続けていただくためには、継続して購読してもらうことが重要だと考えています。 開封パーセンテージに対するオプトアウト率が比例しているかなども含め、メールを送ったあとの反応は複数のツールを入れて計測をしています。 ウェブサイトともSNSとも違うメルマガ ━メールのメリットとはなんでしょうか? 気持ちをきちんと入れ込むことができる点です。もちろんこちら側のメッセージを押しつけすぎないように、バランスは取らなければいけないのですが、自分たちの「知ってほしい」「伝えたい」という想いを込めることができると思っています。 ━メールとSNSの違いは、どのように考えられていますか? メールのメリットは、リッチさだと思います。 私たちのサービスを切り取った姿が一度メールマガジンに集約されていて、それをさらに切り取ったものがSNSの投稿になるのかなと思います。 ━クーポンのようなオファーを、メルマガコンテンツとして提供することはありますか? メルマガを読むこと自体がオファーとしての価値を持つように心がけています。 RSSやフィードリーというツールもある中で、どうしてメールボックスの一つを埋めさせてもらうのか。 業務上さまざまなメルマガを購読していますが、開封して目を通すメルマガの共通点は「読むために投資した時間に見合う情報が得られる」ということだと思ったんです。 それに足るものを提供することが、サービスを提供する側として親切であり、企業のブランディングになると考えています。 ━メディア系だと、メールマガジンに力を入れない会社も多いと思います。 [caption id=\"attachment_44285\" align=\"aligncenter\" width=\"1350\"] 株式会社INITIAL 松岡さん[/caption] INITIALは自分たちで取材へ向かい、一次情報を取っているという強みがあります。 そうして用意したコンテンツを魅力的に見せる場所がウェブサイトなのか、SNSなのか、メルマガなのか、という手段の違いはありますが、INITIALから出されるものは、すべて等しくコンテンツだと思っています。「メールマガジンだから」というよりは、自分たちの一つのサービスの側面として、絶対的に妥協したものは出したくないということが、すべてです。 メールマガジンの担当者は1人でも、1人で戦っているわけではない ━1つのメールマガジンを作るのに、どれくらい時間をかけていますか? 内容は1週間の間に都度考えていますが、実作業は2〜3時間ほどです。 私は現在マーケティングを担当していますが、つい最近まで記事を作る側にも所属していました。自分のミッションとして、楽しみながらやっているという感じです。 ━担当は松岡さんだけなのでしょうか。 担当は私1人です。ただし会社全体から意見が届きますので、1人で戦っているわけではありません。 弊社はお互いの意見をストレートに伝え合う、オープンコミュニケーションのカルチャーがあるため、「もっとこうしたほうが良いんじゃない?」というフィードバックも常日頃からもらえるため改善をしやすく、とてもありがたい環境です。 件名やデザインはPDCAを回している ━メールマガジンのタイトルは毎回、オリジナルで作られているのですか? タイトルに関してのテンプレートはほぼなく、毎回検証を繰り返しています。より多くの読者の方々に読んでもらうため、ずっと検証し続けていくと思います。 ━デザインに関してはいかがですか? 社内のデザイナーにも意見を聞きながら作っています。 テンプレートに関しては、どうしたらユーザーの方々や読者の皆さまが楽しめるようなデザインにできるかとPDCAを回しているところです。 ━メールマガジンに載せるコンテンツで、ネタ切れになったり、載せるものが足りなくなることはありませんか? そういうときもあります。それでも「出さない」という最悪の選択肢はとりたくないので、ユーザーの皆さまに何を面白がっていただけるのかと考えます。例えば業界に特化した昨今の資金調達の流れを紹介するといったオリジナルの企画を立てたこともあります。 ━逆に、全部は載せられないということもあると思います。 選定基準として過去記事のPV傾向を参考にすることもありますが、「INITIALの読者にはここを読んでもらったほうが面白そうだ」と弊社が積極的に判断するものをピックアップすることも多々ありますね。 有料メルマガのリッチなコンテンツに影響を受けた ━参考にしているメールマガジンにはどんな会社がありますか? 弊社のグループ会社にはなりますが、Quartz Japanで出している、メールマガジンが、ここ数カ月の中で一番衝撃的でした。同社はメールマガジンを有料コンテンツとして毎朝と夕方に配信をしています。有料という点もありますが、コンテンツがリッチで、新聞でいうところの朝刊・夕刊をそのまま代替しているような感じです。 [caption id=\"attachment_44286\" align=\"aligncenter\" width=\"1024\"] Quartz Japan[/caption]   近頃はアプリのプッシュ通知が速報ツールとして広く使われていると思うのですが、これは速報的なものではなく、きちんとした取材記事がメール内で完結しています。 読んでいると理解度・納得度がものすごく高い。「これが、きちんと一つのコンテンツとして、メールマガジンを取り扱っている会社の形なんだ」ということに衝撃を受けました。 INITIALとしても、メールマガジンをコンテンツの1つとして、今まで以上にきちんと取り組んでいこうという思いが強くなりました。私が、現在のような運用にしたいと思ったきっかけでもあります。 まとめ INITIALのメールマガジンについてお話を伺って、なによりも印象的だったのは「メールマガジンもコンテンツである」と、メールマガジンだからと手を抜くことなく、Webメディアで記事を作るの同じように力を入れていることです。 私も含めて、多くのWebマーケターやメールマガジン担当者の目を覚ましてくれるように思います。 お話を伺った松岡さんの、コンテンツマーケティングやメディアに対する考え方にも強く共感をしました。 (その他事例記事) ・デザイン書籍出版「PIE International」が メルマガで本の魅力を伝える方法 ・SNSからメルマガへ繋げる工夫が光るNY発セレクトショップUNION TOKYOの事例 ・RSSを使って配信の手間を削減するWebメディア「訪日ラボ」のメルマガ活用事例 ・API連携で効率化!アルバムアプリFammが実践するプッシュ通知とメルマガ配信の併用効果とは?


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RSSを使って配信の手間を削減するWebメディア「訪日ラボ」のメルマガ活用事例

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メールマーケティングノウハウ 事例 • 2019.12.15

こんにちは。遠藤です。Benchmark Emailを利用しているユーザーの方に、お話を伺うインタビューシリーズです。今回、お話を伺ったのは、国内業界最大級のインバウンド専門Webメディア「訪日ラボ」を提供している株式会社movの訪日ラボ編集長の根本様です。 株式会社movのメール施策概要 メール配信を行っているサービス名: ・インバウンドの総合メディア・総合ニュースサイト「訪日ラボ」 ・インバウンド対策の資料請求・マッチングサイト「訪日コム」 対象: 訪日外国人向けにビジネスを展開している企業、インバウンド対策支援サービスを提供する企業 主な配信コンテンツと頻度: メール1:訪日ラボの新着記事RSSメール(5回/週) >詳細へ移動(デザイン事例あり) メール2:訪日ラボのイベント告知(随時) >詳細へ移動(デザイン事例あり) メール3:訪日コムのソリューション企業のサービス紹介(7回/週) 担当組織: 訪日ラボはRSSで自動化 訪日コムは担当者1名 運用と設計について: RSSを使ったメルマガでも、開封率は手作業と同じだった  >詳細へ移動 コンバージョンはWebサイトへの流入  >詳細へ移動 読者が慣れた形式に合わせたデザイン設計とワーディング  >詳細へ移動 インバウンドの情報提供をしているニュースサイト「訪日ラボ」 [caption id=\"attachment_43364\" align=\"aligncenter\" width=\"1194\"] 「訪日ラボ」トップページ[/caption]   ━「訪日ラボ」とは、どのようなサービスなのでしょうか? インバウンドの総合メディア・総合ニュースサイトとして、2015年にリリースしました。インバウンドを呼び込みたい企業(以下、インバウンド企業)の方、それからインバウンド対策支援サービスを提供する企業(以下、ソリューション企業)の方という2つのポジションに対して情報を提供しています。 インバウンド企業とソリューション企業のマッチングの場を提供している「訪日コム」というサービスもあります。 ユーザー層とリスト取得方法 ━メールマガジンのリストは、どのように集めていますか? 訪日ラボでは、Webサイトに掲載している登録フォームで収集しています。 メールマガジンに登録するとホワイトペーパー(レポート)をプレゼントしています。 Webサイトのサイドバーと記事下の部分、またポップアップでもフォームを表示しています。   入力項目をメールアドレスだけに変更したところ、登録者数が大きく伸びました。 はじめは名前や業種の項目を設けていましたが、情報を使い切れていませんでした。 訪日コムでのアカウント作成へ繋げればそうした情報を取得できるため、訪日ラボの段階ではメールアドレスだけあれば良いと判断しました。 いっぽう訪日コムでは、資料ダウンロードやアカウント作成の際に、メールマガジンの購読へ同意をして頂くという方法をとっています。 その際に購読者の業種がわかるので、Benchmark Email上でセグメント配信に使っています。その結果、例えばホテル業の方に民泊運用のサービスを紹介する、といったミスマッチを最小限にとどめることができています。 配信コンテンツ (1)訪日ラボの新着記事RSSメール [caption id=\"attachment_43366\" align=\"aligncenter\" width=\"1192\"] メール全文を見る[/caption]   配信頻度:週5回(平日) 配信時間:朝8時頃 内容:前日に更新した記事 (2)訪日ラボのイベント告知 [caption id=\"attachment_43367\" align=\"aligncenter\" width=\"1192\"] メール全文を見る[/caption]   我々が登壇するセミナーやイベントで集客をお手伝いする場合には、訪日ラボ上で記事化したのち、メールマガジンで告知して参加者を募集します。 (3)訪日コムのソリューション企業のサービス紹介 配信頻度:1日1回程度 内容:ソリューション企業のサービスを紹介 訪日コムでは、新たにソリューション企業のサービスが登録されたときに「御社はこういうことに困っていませんか。こういうサービスを入れてみてはどうですか?」といった、ご提案という形のメールマガジンを配信しています。 運用と設計について (1)RSSを使ったメールマガジンでも、開封率は手作業と同じだった ━RSSを使っているのは、何か理由がありますか? 訪日ラボでは、1日に多いときで15本くらいの記事を出しているんです。そのため、それを手作業で、例えば「本日のおすすめ記事5選」というふうにやってしまうと、けっこう手間になってしまいます。正直なところ、それをやるリソースがありません。 かつて1日あたりの記事数が5本程度の頃に、手作業で配信したことがありました。しかし手作業とRSS配信を比較してみると、開封率もそのあとの動線も、コンバージョンに関してあまり変化がありませんでした。「だったら自動配信で良いじゃん」と考えて、今はRSSを使っています。 訪日ラボのメールマガジンは、初期の頃に高速でPDCAをまわして今のデザインになりました。例えば「記事を読む」のボタンを大きくしよう、と手を加えて効果測定を行い、「ある程度効果が出たね」「ちゃんとクリックされるようになったね」と確認しました。 [caption id=\"attachment_43368\" align=\"aligncenter\" width=\"943\"] 訪日ラボ編集長 根本様[/caption]   ━メールマガジンの運用は1人でやられているのですか? 訪日ラボでは、最初の仕組みを私が作りました。RSSも私とエンジニアでやりました。 訪日コムについては、訪日コムの担当者が手作業でやっています。 ━訪日ラボではSNSも使われていますが、メールマガジンと力のかけ具合は違いますか? ほぼ同じです。訪日ラボではメールマガジンもSNSもRSSを使って配信しています。RSSでメールマガジンもやっているし、Twitterにも流しているし、Facebookにも流しています。 関連記事:RSS Email機能で最新情報を届けよう (2)コンバージョンはWebサイトへの流入 ━成果やコンバージョンは、Webサイトへの流入でしょうか? そうですね。訪日ラボも訪日コムでも、基本的なKPIとしてPVを指標にしています。 あとはメールマガジンの登録者数や購読停止数もみています。 ━訪日ラボのメールマガジンで、訪日コムの情報を流すことはありますか? 訪日コム掲載ソリューションを訪日ラボとしてご紹介して、訪日ラボのメールマガジンで情報提供する形をとっています。通常のニュース記事でもバナー掲載や、記事の内容に合わせて訪日コムで掲載しているサービスの紹介をしています。 ━開封率が変わったときはありましたか? 送信者名を未設定から「訪日ラボ編集部」にしたときに、開封率がかなり改善されました。 関連記事:Googleアナリティクスを使ってメールマガジンの1歩踏み込んだ効果分析しよう! (3)読者が慣れている形式に合わせたデザイン設計とワーディング ━メールマガジンのデザインやテンプレートでこだわりはありますか? 読者の方が慣れている形にすることを意識しました。例えば、3カラムやフルサイズのコンテンツは混乱をしてしまうと考えて避け、なるべくオーソドックスなデザインにしました。 デザインやワーディング(文言)については、読者の方々が購読してそうなさまざまなメールマガジンを購読して、徹底的に研究しました。 例えば業界的に「注目の記事」という言い方が一般的だったら、「人気ランキング」というよりも「注目」と言ったほうが良いよね、とワーディングを決めていきました。 「申し込み」や「資料請求」など重要なCTAの色は、メール・ウェブサイトを含めた全メディアを通してオレンジ色に統一しています。 関連記事:メルマガでクリック率を高めるための7つのヒント!CTAを設置した効果的なメールの作成方法 まとめ Webメディア、ニュースサイトでメールマガジンを担当している方にとって、訪日ラボのメールマガジン運用は参考になる点がいろいろあったと思います。 人手が限られているなかで、どうやって手間を減らすか。その解決策の1つとしてRSSを使ってメールマガジンを配信する。1つ1つのメールマガジンで、細部までこだわって、調整をして配信をするまではできないかもしれませんが「手作業で配信をしたときと成果が変わらなかった」というのは予想外でした。 メールマガジンづくりでも、読者目線になって、馴染みのある慣れたフォーマットにするというのも新鮮でした。いわれてみれば当たり前のように感じますが、使う文言など、読者に負担をかけないメールマガジンというのは、とても大事ですね。 (その他ユーザー事例記事) ・API連携で効率化!アルバムアプリFammが実践するプッシュ通知とメルマガ配信の併用効果とは? ・ランキング形式を有効活用!平日と休日で内容に変化を持たせる旅行企画業の事例 ・【事例】ECサイトの売上を最大化するメールマーケティングの仕組みを公開!無地Tシャツ販売の“Tshirt.st”


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定期配信からさらに一歩進んだプロジェクトへ!ワークショップ参加者インタビュー:アプリコット出版株式会社

定期配信からさらに一歩進んだプロジェクトへ!ワークショップ参加者インタビュー:アプリコット出版株式会社

イベント 事例 • 2019.07.08

自社ビジネスに貢献するための、効果的なメールマーケティングを行うためには様々な力が必要です。目標と現状とのギャップの認識。目標に到達するために必要なものごとの見通し。様々な制約や条件下で施策を取捨選択する判断など。 こうした力の養成を目的に、2018年9月に開講した「メールマーケティング担当者のためのプロジェクト力養成講座」。 今回、児童英語教材・書籍の出版を行っているアプリコット出版株式会社の山口靖代表取締役と、第2期講座(2019年3月~5月)を受講された上江洲里枝さんに、以下のお話を伺いました。 ・ユーザーから生まれた教材だからこそ、つながりを充実させたい ・配信の定期化が開封率向上に繋がった ・プロジェクトの全体像を可視化するフレームワーク ・今後のメール活用 [caption id=\"attachment_40048\" align=\"alignnone\" width=\"1260\"] アプリコット出版株式会社 上江洲さん[/caption]   ユーザーから生まれた教材だからこそ、つながりを充実させたい ●創業の経緯とデジタルマーケティングに取り組み始めた理由について教えてください 【山口】 弊社は、医療関係のグループ会社のなかで、当時ほとんどなかった国産の子ども向け英語教材と教授法の研究会支援と、そこで開発された英語教科書制作事業がきっかけでスタートしました。創業が1959年で60年以上経ちますが、グループ会社から独立したのが2009年になります。グループから独立して5年目以降、事業を少しずつ拡大していくフェーズに入りました。 私たちが英語教材の研究会からスタートした経緯があるからだと思いますが、出版社としてはめずらしく、ユーザーである塾や学校の先生と直接つながっています。自社の教材をどんな方が、どのように使っているのかを理解して、現場に即した教材開発をしていくことを、会社の存在価値としてとても重視しています。 そのための施策として、メールやSNSを通じたお客様とのつながりを充実させていきたいと考え、動き始めたタイミングで上江洲さんが入社しました。 【上江洲】 私が入社したのは2018年9月です。大学卒業後、資産運用会社で調査業務を担当し、投資銀行のM&Aアドバイザー、国際機関でアドミの仕事などを経験し、この先どうしていこうか考えていたころに、個人的なつながりで声をかけていただきました。 【山口】 今、限られた少人数で回しており、一人一人が色んな仕事を兼務していますが、上江洲さんには広報業務やメールマーケティング、SNSでの情報発信などを担ってもらっています。 ●Benchmark Emailはいつ頃からお使いになっていますか? 【山口】 メルマガの取り組み自体はもう少し古くて2010年くらいから始めていました。(塾などの)先生方はスクールが隣近所にあるとライバル関係になってしまうということもあって、なかなか教材の活用方法などの情報共有がされにくくなっています。そこで私たちのような存在がこうした情報を発信して、教材活用の提案やアドバイスなどを行ってきました。 ただ、当時は画像一枚挿入するのにもどうやればいいかわからない状態で、どのくらいのボリュームのメルマガを書けばよいのか、どのくらいの頻度がいいのかといったことも手探りで行っていました。また、10年前というのはSNSはもちろん、先生方がメールを定期的に見るという習慣がなくて、定期配信と言いながらも3ヶ月に1回配信すればいい方で、へたをすると半年に1回というときもありました。その後、自社サイトの制作や更新を依頼している企業の方からBenchmark Emailをお勧めされて、2016年から使い始めました。 配信の定期化が開封率向上に繋がった ●上江洲さんが加わってからどのようにしてメールマーケティングを行われたんでしょうか? 【上江洲】 まずはメルマガを配信できていない状況を改善するために、必ず月1回は配信するということにして、年間カレンダーを作成しました。 以前は配信するときどきで掲載する情報量に差がありました。多いときは10個近くのトピックがあったんですが、それを毎月定期配信するのは難しいため、メルマガのトピックは3つにまとめることにしました。一つ目は会社としての動きやニュース。二つ目は商品紹介。三つ目は先生に役立つような情報。こうやって絞り込みをして整理した上で、商品によっては「この時期に伝えたい」というネタがあるので、前もって書けるものは事前に書く、というようなことを一生懸命やっています(笑) 【山口】 なぜ定期的に送れていないのか。言いたいことを詰め込み過ぎているからじゃないかといったことの分析から始まって、内容をカテゴライズするなど、段階をふみながら進めていってくれたと思います。 お客さんから「すごい定期的に来るようになりましたね」とか、次回の内容、楽しみにしています」「今までそういうものは来てなかったけど、来るようになったので真剣に見ています」といった声が届くようになりました。 お客さんはメールを見る習慣がないからって、お客さんのせいにしていてはいけなくて、やっぱり定期的に開封していくように誘導していくのは自分たちなんだ、ということが改めてわかりました。   実際に配信されたメールマガジン メールマガジンの本文を見る プロジェクトの全体像を可視化するフレームワーク ●プロジェクト力養成講座に参加されたのはどういったタイミングだったのでしょうか? 【上江洲】 経歴上、ITやSNSのことがあまりよくわかっておらず、HTMLメールとテキストメールが違うものということすら理解していなくて、それで失敗をしてしまうようなことがありました。Benchmark Emailは使いやすいものの、基礎知識からちゃんと学ばないといけいないと思っていたときに、社長から「こんな講座があるよ。いいんじゃない?」と勧められました。 実際に行ってみたらBenchmark Emailの操作方法などではなく、プロジェクトの進め方がテーマだったんですが、会社としてメールマーケティングやSNSマーケティングを行っていくうえで、その進め方をどうしていくかということも課題だったので、色々と学ぶものがありました。 ●受講後にプロジェクトは進みやすくなっていますか? 【上江洲】 プ譜を使うことで、目標に対してそれを実現するための施策を考えて、実行に落とし込んでいく過程で、考えた施策がちゃんと目標に結びついているかが明確になります。 その目標の実現に関係のない施策は採用しないとか後回しにするといったことの判断ができるようになったと思います。自分たちの行動は何のためにやっているのか。それをいついつまでにやるのか。想定と違ったとき、次に何をやるかといったことがクリアになるので、社内でもすごく説明しやすくなりました。 見える化するのは大切な事です。社内の他のメンバーにプ譜を見てもらうことで、「じゃあこういう施策があるんじゃない?」といったアイデアの共有や個人個人の知識を入れこむことができるので、このフレームワークを得られて本当に助かっています。 実際に作成されたプ譜   ワークショップ内容とプ譜について詳しくはこちらをご覧ください。 メール配信の施策からゴールまでを可視化する。プロジェクト力養成ワークショップを開講!   ●実際にどんなことがあったのでしょうか? 【上江洲】 メルマガ登録数を増やすことを目的に10%クーポンの提供を行っていたんですが、これは目標数値には届きませんでした。その後、購入していない購読者をセグメントして「クーポンを見逃していませんか。もったいないですよ」というメールを送ったものの、これも効果がありませんでした。 【山口】 時期的なものもあるかも知れません。先生方の意識が向いているのは、教材を探す年度替わりのタイミングなんですね。この時期に出版社の情報を一番気にします。年明けから4月までの間は、何をやっても先生たちの反応が早いというか敏感です。その後、スクールが始まって、ある程度落ち着いてくると、アプリコット出版のホームページすらあまり今は見ないようになります。施策がうまくいかないのはそういう時期・タイミングの影響もあると思います。 【上江洲】 一人当たりの購入単価は前年比と比べても高くなったんですけどね。本来あまり購入されない時期に購入いただけるのはありがたいです。 ただ、これは本来の目的ではないので、そこに引っ張られてそもそもの目的を忘れないよう、振り返ったり足元をちゃんと見るという意味で、プ譜が役立っています。 今後のメール活用 ●開封率などメール配信後の分析はどのように行っていますか? 【山口】 毎月定期的に行っています。開封率も登録者数も、上江洲さんが担当になってから数字はずっと右肩上がりです。開封率だけでいえば、17%から20%を超えるようになってきました。 これまで登録されていたアドレスが無効になっていて、メールが未達になっていることも解析ツールで確認してリストの整理をしています。 ●今後、Benchmark Emailを使って実現していきたいことについて教えてください 【山口】 紙のDMというのはコストパフォーマンスを考えると、あまり良い方法だと思っていません。お知らせしたいことはどんどん増えていきますし、一度にたくさんの情報を送ってもお客さんは本当に観るんだろうか?と。こちらからお伝えしたいことは、一番良いタイミングで、適量をお知らせするというのがいいと思うので。 極論、紙のDMをメールに変えたいぐらいなんですね。このあたりの切り替えにかかるコストや影響などはまだ試算していないですが。将来的にそうした状況にしていくために、登録を促すパンフレットやリーフの制作、イベントでの配布、DMへの封入などを行っています。 そういう意味では、今はDMのメール移行へ向けた意識付けの段階ですね。 【上江洲】 講座参加中にアイデアを頂いた、アンケート施策(アプリコット出版の好きなところ、価値を感じることなどをアンケートで聞いて、自社の顧客像をより明確にし、メルマガコンテンツの作成や開封率の向上などにつなげる目的で実施)を実際に行ってみて、私たちが想定しなかったような答えを頂くことがありました。 ユーザーと直接つながっている、ユーザーとの距離が近い出版社として、今後も役に立って、効果のあるメールをつくって配信していきたいと思います。   (インタビュー/文:前田考歩) 次回の講座開講はニュースレターにてお知らせします。   関連ブログ: プロジェクト力養成ワークショップ参加者インタビュー:株式会社繊研新聞社 効果的なメールアンケートの作成から活用方法までを解説!  


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