動画のクオリティは本当に大切か?メールマーケター向け動画活用のポイントを詳しく解説

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こんにちは、動画セミナー講師の前田です。
2019年11月21日、メールマーケターのための動画活用セミナーを開催しました。

テキストや静止画だけでは伝わりにくい商品の詳しい使い方やイベントの様子など、動画にして伝えたい情報は、各社各商品ごとにあります。

今回のセミナーでは、メールマーケティングで動画を活用するにあたり、どのような情報を動画にすることが効果的なのか?また、動画制作におけるクオリティの考え方などについて、事例を交えてお伝えしましたので動画活用のポイントについてご紹介したいと思います。

制作する動画のクオリティについて

動画を制作しようとすると、つい「クオリティの高い映像にしなくてはいけないのではなはいか?」と思ってしまわないでしょうか?日常的にテレビCMやアーティストのMVなどを見てきた方々にとって、映像は常に高いクオリティものもという固定概念があります。

しかし、そうした映像は主にプロモーションのためであり、テレビCMであればテレビ番組の間に、視聴者の興味関心を強引にでも獲得するためにつくられたものです。そのCMを見ようとしてテレビの前に居座っているわけではない人々の注目を引くために、旬のタレントを起用する。見たことのないロケーションで撮影する。華麗な編集効果を施すといったことを行います。

そうしたことをすると、必然的に制作コストは高くなっていきます。この関係性を図にしたものが下図です。

下の横軸が、その映像を見て、動かさなければいけない視聴者の心の幅。
縦軸がそうした映像を制作するときのコスト。

上の横軸では、下の横軸の「高」と「低」が逆転していて、ユーザーとの関係性や文脈度を表しています。

上述したテレビCMは、ユーザーとの関係性が低いため、心の幅を大きく動かさなければいけない映像をつくる必要があり、それため制作コストも高くなる、という構図になります。

では、メールを送っていいという許諾を得た、みなさんの手元にあるメールアドレスの所有者と、みなさんの企業・ブランドとの関係性はいかがでしょうか?

テレビCMのように、まったくそのCMに興味がない方へ注目させる動画を作る必要があるでしょうか?

強引に獲得したアドレスならともかく、ユーザーが自主的に登録したアドレスであれば、動かさなければいけない心の幅が高くなくていいはずです。

そのため、トライアル商品を申し込んだユーザーに、メールで送る商品の使い方動画は、旬のタレントを起用したり、ものすごい編集効果を施す必要はありません。

ある程度関係性ができているユーザーであれば、照明技術、演出技術、人の演技など、テクニカルな映像のクオリティは高くなくても良いのです。

では、クオリティが高くなくてもユーザーに喜ばれる、受け入れられる動画をどうつくればよいのか、これには大きく3つのポイントがあります。

ポイント①動画化する価値の高い情報を絞り込もう

まず、動画をつくるといっても、すべての情報を動画にする必要はありません。みなさんがつくるメールコンテンツ、あるいはメールをクリックして遷移するwebページやブログなどには記事や写真が存在するはずです。

テレビ番組などは、すべての情報をモニターのなかで動画で伝える必要があります。ですが、メールやwebページでは、既に存在するテキストや静止画では、十分に伝わらない情報を動画にすると良いのです。筆者はこれを「動画化価値」とよんでいます。

食べ物の湯気の動き、ジュエリーのキラキラ、健康器具の使い方、掃除機で綺麗になる床など、形状、動きがわかるもの。また、そうした商品を実際にさわった、食べた、使った人の「おいしい!」「気持ちいい!」といった感想や表情。これらはテキストや写真ではなかなか伝わりづらい情報です。

すべての情報を動画化しようとすると、必然的に動画の時間が長くなりますし、長い動画を編集しようとするとそれだけ撮影・編集時間がかかり、制作コストがかさんでしまいます。メールで伝えるに時には、本当に動画化する価値の高い情報だけを絞り込みましょう。

もし、動画化する情報が複数あるなら、それを一本の動画にまとめるのではなく、一つの情報につき、一本の動画にしましょう。その方が動画制作コストが下がるのと、一つの商品につき複数の切口の動画をつくっておいたほうが、メールで配信するときの動画の数が増えます。

ポイント②動画の種類は「ハウツー動画」がおすすめ

動画化すべき情報を絞りこんだら、どのような内容の動画にするかを決めねばなりません。キャストを起用してドラマ仕立ての動画にする。ユーザーの事例インタビュー型にするといった企画がいくつか考えられますが、おすすめしたいのは「ハウツー動画」です。

2018年にGoogleの検索コアアルゴリズムがアップデートされて以降、「(検索ワード)+方法」、「(検索ワード)のし方」といったクエリに対し、適切な答えを持つ動画があると、その動画コンテンツが優先的に表示されるようになりました。これを動画の強調スニペットと言います。

この強調スニペットに表示されるには、検索クエリに対して、複数の異なる切口の動画を所有しておくことが効果的です。つまり、あるカテゴリーの製品のハウツー検索をしたとき、その製品に関する動画を一本だけ持つよりも、複数の切口の動画を持っていた方が表示されやすくなるということです。

「宝飾工具、使い方」、「徘徊防止、使い方」、「盛り付け方、食品」といったワードで、ぜひ検索してみてください。

そうすると動画の強調スニペットが表示されると思います。そこで表示される動画はすべて筆者が動画制作を支援した、あるいは自分で制作した動画です。強調スニペットで表示されるにあたり、広告などはいっさい使用していません。動画を制作して、3ヶ月ほどで表示されるようになったのです。

もちろん、検索ワードによって出やすくも出にくくもなりますが、Google Search Consoleなどを使い、みなさんのビジネスにとって、ある程度のボリュームがあり、競合が少ないといったワードで、取り組んでみると動画作成をしていない可能性があるので、とても価値があります。

そうして制作した動画はもちろんメルマガのコンテンツとして使うことができます。製品についてのハウツーは、色々な用途を知りたいユーザーの助けになり、喜ばれるコンテンツになるはずです。

また、ハウツー動画は表現の仕方によって、ユーザーにリツイート・シェア・いいねをされるコンテンツにもなります。たとえば、高速バスや観光バスを運行するWILLER社では、ユーザーからの問い合わせの多かった「わかりにくいバス停への行き方」を動画にしました。

この動画は、ただ出発地から到着地までの道のりをタイムラプス(早回し)で撮影したものですが、「誰もが迷う修羅の道」と表現したり、「池袋ダンジョン」などと表現することで、フォロワーに喜ばれつつ、楽しまれるコンテンツになっています。こうしたテキストとの合わせ技は、メールでも再現できるのではないでしょうか。

ポイント③関係性の高いユーザーには、QualityよりAuthenticityのある映像を

最後に、動画制作のクオリティについて、もう一つだけお伝えしたいことがあります。

今、YouTubeにアップされていて、再生回数を稼いでいる動画コンテンツには、クオリティが高いとはいえないものが多くあります。

クオリティは高くなく、商品の特徴や機能も必要以上に“盛る”ことなく、過度に脚色することなく伝える映像のことを、Authenticity(本物らしさ)のある映像というふうに表現しています。

この言葉は、米国のYouTubeトレンド&カルチャー部門で統括責任者を務めているKevin Allocca氏が提唱している概念です(参考)。

こうした映像はプロが使用するような本格的な映像編集ソフトを使わず、普通のハンディカメラで撮影したような映像もあり、なかにはiMOVIEなど無料の動画編集アプリで使用したものもあります。

ある程度関係性ができているユーザーやその商品に少しでも興味のあるユーザーにとって大事なのは、その企業や社員が発信するウソっぽくない本物らしい情報届けるということなのです。

「こんなことに困っていない?」「こういうふうに使うといいですよ」「こんな使い方もありますよ」といったような動画を制作し、ユーザーに届けてみてください。

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